高校生の短期留学や海外サマーキャンプを検討していると、保護者の方から「現地では、授業以外にどのようなことをして過ごすのだろう」「1日の流れを子どもが楽しめるか心配」という声をいただくことがあります。
短期留学は、英語の授業を受けるだけのプログラムではありません。朝から夜まで同年代の参加者やスタッフと過ごし、授業、アクティビティ、食事、移動など、普段とは異なる場面を重ねながら海外での生活を体験します。だからこそ、プログラム内容を確認するときは、授業時間だけでなく、放課後や週末にどのような時間を過ごせるのかにも目を向けることが大切です。
この記事では、高校生としてカナダのサマーキャンプに参加したSaraさんと、Eli Campsのサマーキャンプに2週間参加したMarinさんの体験談をもとに、子どもの短期留学ではどのような1日が待っているのかを解説します。
高校生のサマーキャンプ短期留学は、授業だけで終わらない
短期留学というと、英語のレッスンを受けることをまず思い浮かべるかもしれません。しかし、ジュニア向けのサマーキャンプでは、授業とあわせてアクティビティや参加者同士で過ごす時間が用意されていることがあります。
Marinさんは、カナダでEli Campsのサマーキャンプに2週間参加しました。平日には授業があり、レベルに合わせてクラス分けされていたため、自分に合うクラスで学べたそうです。また、日によってさまざまなプログラムが組まれ、CNタワーやナイアガラの滝、遊園地にも出かけたとお話ししています。
つまり、子どもの短期留学は「午前中に英語を学び、午後は自由」という単純な時間の使い方とは限りません。授業で英語に触れたあとに、見学や体験型のプログラムへ参加したり、食事や移動の時間に同年代の参加者と話したりすることで、英語を使う場面が1日の中に点在します。
教室の中で学んだことを、教室の外でも使ってみる機会があることは、サマーキャンプならではの特徴の一つです。すぐに言葉が出てこないときも、景色を見た感想を伝える、アクティビティのルールを確認する、写真を見せ合うなど、会話のきっかけは日常の中にあります。
英語を「勉強するもの」としてだけではなく、目の前の人と一緒に行動するために使う。この感覚を持ちやすいことが、短期留学の時間を充実させる要素になります。
授業は、英語が得意な子だけの時間ではない

初めて短期留学を検討する際に、英語の授業についていけるか不安に感じる方も少なくありません。特に、学校以外で英語を学んだ経験が少ない子どもや、海外で授業を受けること自体が初めての子どもにとっては、授業の進み方やクラスの雰囲気が気になるところです。
Marinさんは、平日の授業ではクラス分けがあり、自分のレベルに合ったクラスで学べたとお話ししています。すべてのプログラムが同じ方法でクラスを分けるとは限りませんが、申し込み前に英語レベルの確認方法や、授業中のサポートを聞いておくことは、子どもが安心して参加するための大切な準備です。
短期留学の授業で大切なのは、最初からたくさん話せることではありません。先生の説明を聞く、分からない単語を尋ねる、グループワークに参加するなど、海外の授業でしか得にくい経験を一つずつ重ねていくことに意味があります。
現地では、日本語で考えてから英語に置き換える時間が十分に取れない場面もあります。そのため、完璧な文法で話そうとするよりも、分からないときに確認する姿勢が役立ちます。Saraさんも、海外の友達とのコミュニケーションで難しさを感じることがあった一方、分からないことは相手に尋ね、理解できるまで話を聞くことで乗り越えたとお話ししています。
「分からないままにしない」「相手に伝わるまで言い方を変えてみる」という経験は、授業と日常のどちらにも生かせます。
アクティビティの時間が、海外の景色と英語を結び付ける

サマーキャンプのアクティビティは、観光を楽しむためだけの時間ではありません。教室では出会えない場所へ行き、同じ体験を参加者と共有することで、自然に会話が生まれる時間でもあります。
Marinさんは、CNタワーやナイアガラの滝、遊園地に行った経験をお話ししています。こうした外出先では、「すごい」「怖かった」「もう一回乗りたい」といった短い言葉でも気持ちを伝えやすく、会話を始めるハードルが下がることがあります。英語で長く説明できなくても、目の前に共通の出来事があれば、表情や身ぶりも交えながらやり取りを続けやすくなるためです。
また、普段は日本で過ごしている子どもにとって、海外の建物、街並み、景色、人との距離感などを実際に見て感じること自体が新鮮な経験です。Saraさんは、現地での生活は思っていたより日本と大きく変わらない部分もあった一方で、建物や景色、人の違いを感じることが多かったとお話ししています。
このように、海外生活では「すべてが日本とまったく違う」わけではありません。食事をする、友達と話す、授業に参加するという日常の中に、日本とは異なる景色や文化が重なります。似ていることと違うことの両方を自分で見つけられる時間があるからこそ、短期留学は単なる旅行とは異なる学びになります。
保護者の方がプログラムを比較するときは、訪問先の有名さだけでなく、どのような活動が組まれているか、子どもの年齢や興味に合う内容かを確認するとよいでしょう。興味を持てる活動があると、参加中に「今日は何をするのだろう」という楽しみが生まれ、現地での会話や行動にも前向きになりやすくなります。
朝から夜まで同じ空間で過ごすから、経験が濃くなる

高校生の短期留学では、授業やアクティビティのほかにも、食事、移動、休憩、就寝前の時間など、参加者と同じ空間で過ごす時間があります。こうした何気ない時間も、現地での生活を形づくる大切な要素です。
Saraさんは、たくさんの友達ができ、毎日朝から夜まで同じ空間で過ごした時間がとても濃く、新しい経験だったとお話ししています。日中の活動だけでなく、同じ場所で生活する中で顔なじみになり、少しずつ会話を重ねられることは、短期留学ならではの良さです。
海外の参加者と最初から深い話をする必要はありません。朝にあいさつをする、食事の席で好きな食べ物を聞く、次のアクティビティについて話すなど、小さなやり取りを繰り返すことが、安心して過ごすことにつながります。
一方で、朝から夜まで新しい環境にいることは、子どもにとって刺激が多いことでもあります。慣れない言葉や生活リズム、初対面の人との関わりが続くため、疲れを感じる日もあるでしょう。だからこそ、スタッフがどのように子どもを見守るのか、困ったときに相談できる体制があるかを事前に確認しておくことが重要です。
Marinさんは、優しいスタッフや先生に囲まれ、楽しく多くのことを学べたとお話ししています。子どもが挑戦することと、必要なときに大人を頼れることは両立できます。安心して相談できる土台があるからこそ、子どもは新しい環境へ一歩を踏み出しやすくなります。
高校生の短期留学でも、毎日の関わりが大きな経験になる
サマーキャンプという言葉から、小学生や中学生向けのプログラムを想像する方もいるかもしれません。しかし、高校生にとっても、普段の学校生活とは異なる環境で同世代の参加者と過ごす時間には大きな意味があります。
高校生としてカナダのサマーキャンプに参加したSaraさんは、海外の新しい友達を作り、より多くの人とつながりたいと思って渡航したそうです。初めは新しい友達作りやコミュニケーションに緊張を感じたものの、自分から話しかけること、会話が広がるきっかけを見つけることを意識したとお話ししています。
高校生になると、英語力の伸びだけでなく、興味の近い人と関わることや、普段とは異なる価値観に触れることを目的に短期留学へ参加するケースもあります。授業、外出、食事、自由時間を通じて、自分でどう過ごしたいかを考える場面が増えるため、年齢に応じた成長を得やすい時期ともいえます。
また、Saraさんは、参加者同士が必ずしも英語を母語とするわけではない中で、お互いに考えながら伝え合うことが多かったとお話ししています。短期留学では、流ちょうに話せる人だけが中心になるとは限りません。自分と同じように英語を学んでいる相手がいるからこそ、言い直したり、質問したりしながら会話を続ける経験ができます。
英語を完璧に話すことよりも、相手と一緒に過ごすために工夫して伝えることが、サマーキャンプの1日を自分らしく過ごす力になります。
申し込み前に確認したい、サマーキャンプの過ごし方

短期留学を選ぶ際は、費用や渡航先だけでなく、現地での過ごし方を具体的に確認することをおすすめします。同じ「サマーキャンプ」でも、授業数、アクティビティの頻度、宿泊方法、参加者の年齢、スタッフのサポート体制はプログラムによって異なります。
特に、初めて親元を離れる子どもの場合は、次の点を確認しておくと安心です。
・授業は週に何回あり、どのようにクラス分けされるか
・授業以外にどのようなアクティビティがあるか
・食事、移動、就寝前の時間はどのように管理されるか
・困ったときに相談できるスタッフがいるか
・子どもの年齢や興味に合った参加者・活動内容か
このような点を事前に把握しておくと、保護者の方も現地での生活を具体的にイメージしやすくなります。また、お子さま本人にプログラムの予定を伝えておけば、「英語の授業だけをずっと受けるのではない」「外出や交流の時間もある」と分かり、出発前の不安を和らげられることがあります。
※プログラムの内容やサポート体制は、開催地・時期・主催団体によって異なります。最新の募集要項を確認したうえで、お子さまに合うプログラムを選びましょう。
まとめ








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子どもの短期留学やサマーキャンプでは、授業だけでなく、アクティビティ、食事、移動、参加者と過ごす時間まで含めて、海外での1日が作られています。
Marinさんは、レベルに合った授業を受けながら、CNタワーやナイアガラの滝、遊園地を訪れ、さまざまな国から集まった参加者と過ごしました。Saraさんは、毎日朝から夜まで参加者と同じ空間で過ごす中で、たくさんの友達ができたとお話ししています。
2人の体験から分かるのは、短期留学の価値は、授業時間だけでは測れないということです。教室で学ぶ時間、外出先で気持ちを伝える時間、食事や移動中に会話する時間がつながることで、子どもは海外で生活する感覚を少しずつ身につけていきます。
初めての留学では、英語力だけを基準にするのではなく、子どもが興味を持てる活動があるか、安心して過ごせるサポートがあるか、1日の過ごし方が本人に合っているかを確認することが大切です。
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