「カナダの高校にも、日本のような偏差値はあるのだろうか」
「カナダの高校は、日本の高校と比べてレベルが高いのか知りたい」
高校留学を検討している方のなかには、このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、カナダには、日本の高校受験で使われるような全国共通の高校偏差値はありません。
カナダでは、州や準州がそれぞれ教育制度を管理しており、カリキュラムや卒業要件、成績評価の方法も地域によって異なります。そのため、全国の高校を共通の試験結果から並べ、「偏差値60の高校」「偏差値70の高校」と表す仕組みにはなっていません。
一方で、カナダの高校にも、学校ごとの学習環境や提供科目、大学進学に向けたカリキュラム、留学生向けサポートなどに違いがあります。
偏差値がないからといって、どの高校を選んでも同じというわけではありません。
この記事では、カナダの高校の偏差値や教育レベルについて、日本の高校との違いも交えながら解説します。カナダ高校留学の学校選びで確認したいポイントも紹介するため、留学先を検討している中学生・高校生や保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
※本記事は2026年7月時点で確認できる公的情報をもとに作成しています。カナダの教育制度や卒業要件は、州、教育委員会、学校、入学年度によって異なります。出願時には希望する教育委員会や学校の最新情報を必ず確認してください。
参考元:Government of Canada「Learn about education in Canada」
カナダの高校に日本のような偏差値はある?
カナダの高校には、日本で一般的に使われているような高校偏差値はありません。
日本でいう偏差値は、模擬試験などを受験した集団のなかで、本人や学校の学力水準がどの位置にあるかを示す数値です。日本の高校受験では、志望校を検討するための目安として、学校ごとの偏差値が広く利用されています。
しかし、カナダには連邦政府が管理する全国統一の教育制度がありません。教育は州・準州の管轄となっており、それぞれの教育省がカリキュラムや評価制度を定めています。
地域によって教育方針や卒業要件が異なるため、すべての高校を同じ条件で比較する全国共通の偏差値は設けられていません。
そのため、「カナダの高校の偏差値はどれくらいですか」と質問しても、日本の高校のように「偏差値65です」と答えることはできません。
カナダの高校を比較するときは、偏差値ではなく、成績データ、提供科目、卒業要件、進学準備、英語サポートなどを確認します。
参考元:Government of Canada「Learn about education in Canada」
カナダの公立高校は学区をもとに通う学校が決まることが多い
カナダの公立高校は、地域の教育委員会であるスクールボードやスクールディストリクトが運営しています。
現地に住む生徒の場合は、居住地や学区をもとに通学する学校が決まることが一般的です。日本の高校受験のように、地域内の高校が一斉に入学試験を実施し、その点数によって生徒を振り分ける全国共通の仕組みではありません。
留学生の場合は、希望する教育委員会や留学生受け入れプログラムへ出願します。
出願時には、これまでの通知表、成績証明書、在籍学年、パスポート、英語力に関する資料などの提出を求められることがあります。具体的な必要書類や審査方法は、教育委員会や学校によって異なります。
人気の学校では、留学生用の定員が早い時期に埋まることもあります。
希望する学校がある場合は、偏差値を探すのではなく、留学生の受け入れ状況、出願条件、空席状況を早めに確認することが重要です。
参考元:EduCanada「Apply to study in Canada」
カナダにも高校ランキングはある
カナダにも、学校の成績や州統一テストなどのデータを利用した高校ランキングはあります。
たとえば、カナダのFraser Instituteは、オンタリオ州やアルバータ州などの高校について、州のテスト結果や卒業に関する指標をもとに学校ランキングを公表しています。
オンタリオ州版では、州のテストなど複数の学力指標から学校を評価し、0から10までの総合評価を算出しています。
ただし、これらは州政府が高校の入学難易度を示すために作成した偏差値ではなく、民間機関が特定の指標を用いて作成した学校ランキングです。
カナダの高校ランキングを、日本の高校偏差値と同じものとして扱うことはできません。
ランキングに使われる指標は、テスト結果や卒業率など一部のデータに限られます。
留学生向け英語サポート、学校の雰囲気、選択科目、課外活動、ホームステイ環境、生徒と教員の相性などが、すべて数値に反映されているわけではありません。
ランキングは学校選びの参考情報の一つとして利用し、数値だけで留学先を決めないことが大切です。
参考元:Fraser Institute「Report Card on Ontario’s Secondary Schools 2025」
カナダの高校のレベルは高い?
カナダの高校のレベルを全国的に把握する一つの目安として、OECDが実施しているPISAがあります。
PISAは、15歳の生徒を対象に、数学的リテラシー、読解力、科学的リテラシーを測定する国際調査です。
単純に知識を覚えているかだけではなく、身につけた知識や技能を、実生活の課題にどの程度活用できるかを調べています。
カナダは、国際的な学力調査において、数学、読解力、科学のすべてでOECD平均を上回っています。
ただし、国全体の平均点が高いからといって、すべての学校やすべての生徒が同じ教育レベルにあるわけではありません。
参考元:OECD「Programme for International Student Assessment」
PISA 2022におけるカナダと日本の結果
| 分野 | カナダ | 日本 | OECD平均 |
|---|---|---|---|
| 数学的リテラシー | 497点 | 536点 | 472点 |
| 読解力 | 507点 | 516点 | 476点 |
| 科学的リテラシー | 515点 | 547点 | 485点 |
カナダは、数学、読解力、科学のすべてでOECD平均を上回りました。
数学では、カナダの生徒の78%が基礎的習熟度とされるレベル2以上に達しており、OECD平均の69%を上回っています。また、上位層にあたるレベル5または6の生徒も12%で、OECD平均の9%より高い結果でした。
一方、PISA 2022では、日本の平均得点が数学、読解力、科学のすべてでカナダを上回っています。
この結果だけを見ると、日本のほうが学力水準は高いように見えるかもしれません。しかし、PISAは国や地域の教育状況を把握するための調査であり、特定の高校の入学難易度や授業レベルを示すものではありません。
PISAの点数だけから「カナダの高校は日本より簡単」「カナダの高校は日本より難しい」と判断することはできません。
カナダのなかでも、州、教育委員会、学校、履修する科目によって授業内容や求められる水準は変わります。
さらに、留学生は英語で授業を理解し、課題やレポートを提出しなければなりません。学習内容が日本で習った範囲でも、英語で理解して回答することで難易度が上がる場合があります。
カナダ全体の教育レベルは国際的に見て高いものの、実際の留学で感じる難易度は、英語力、選択科目、学年、学校、州によって大きく変わります。
参考元:OECD Education GPS「Canada Student Performance」
参考元:OECD Education GPS「Japan Student Performance」
カナダの高校制度の基本
カナダの高校の特徴を理解するためには、まず学校制度の基本を知る必要があります。
日本とカナダでは、教育制度を管理する主体や高校にあたる学年、卒業資格の仕組みが異なります。
カナダでは州・準州ごとに教育制度が異なる
カナダでは、教育に関する責任を州と準州が担っています。
州・準州の教育省が、カリキュラム、卒業要件、成績評価、教員制度などを定めます。公立学校は、地域のスクールボードやスクールディストリクトによって管理されることが一般的です。
そのため、同じカナダ高校留学でも、ブリティッシュコロンビア州、オンタリオ州、アルバータ州、ケベック州などでは、卒業までに必要な単位や試験制度が異なります。
「カナダの高校」という大きな括りだけでなく、どの州の、どの教育委員会で、どの卒業資格を取得するのかまで確認することが重要です。
州ごとの違いを確認せずに学校を決めると、必要単位や卒業時期について、留学後に想定との違いが生じる可能性があります。
参考元:Council of Ministers of Education, Canada「Education in Canada: An Overview」
多くの州ではGrade 9からGrade 12が高校にあたる
カナダの多くの州・準州では、Grade 9からGrade 12までが高校にあたります。
日本の学年にそのまま当てはめると、Grade 9は中学3年生頃、Grade 10は高校1年生頃、Grade 11は高校2年生頃、Grade 12は高校3年生頃にあたります。
ただし、学校や地域によってはGrade 8から高校に含まれる場合もあります。
また、ケベック州では制度が異なり、Secondary IからSecondary Vまでの5年間が中等教育にあたります。その後は、大学進学前教育や技術教育を行うCEGEPへ進むのが一般的です。
日本の高校1年生だから、必ずカナダのGrade 10へ入学できるとは限りません。
これまでの在籍学年、年齢、取得単位、英語力などをもとに、教育委員会や学校が受け入れ学年を判断します。
※特にカナダの高校卒業を目指す場合は、残りの在学期間で必要単位を取得できるかを出願前に確認してください。
参考元:Government of Canada「Welcome to Canada:Education in Canada」
新学期は9月に始まることが多い
カナダの高校は、一般的に9月頃に新学期が始まり、翌年6月頃に学年が終了します。
授業は月曜日から金曜日まで行われ、一般的な授業時間の目安は午前8時30分頃から午後2時30分頃です。ただし、学校や教育委員会によって始業時刻や時間割は異なります。
学校によっては、9月から翌年6月まで同じ科目を履修するリニア制と、1年を前期・後期に分けて科目を履修するセメスター制があります。
セメスター制では、1学期に履修する科目数が少ない代わりに、各科目の授業が集中的に進みます。
留学開始時期によって履修できる科目や取得できる単位が変わるため、入学月だけでなく学校の学期制度も確認しましょう。
参考元:EduCanada「High school in Canada」
カナダの高校に見られる6つの特徴
ここからは、カナダの高校の特徴を具体的に紹介します。
すべての学校に同じ特徴があるわけではありませんが、日本の高校との違いを理解するための参考にしてください。
1.卒業に必要な単位を積み上げる
カナダの多くの州では、決められた必修科目と選択科目の単位を取得することで、高校卒業資格を得られます。
たとえば、ブリティッシュコロンビア州でDogwood Diplomaと呼ばれる高校卒業資格を取得するためには、Grade 10からGrade 12までに最低80単位が必要です。
英語、数学、理科、社会、体育、キャリア教育などの必修分野に加えて、一定数の選択科目を履修します。
アルバータ州の高校卒業資格では、原則として100単位以上の取得が求められます。高校科目で所定の成績を取得すると、その科目の単位が認められます。
カナダの高校では、卒業要件と将来の進路を確認しながら、自分に必要な科目を組み合わせて履修することが重要です。
日本のように、同じクラスの生徒がほぼ同じ時間割で授業を受け続けるとは限りません。科目ごとに教室やクラスメイトが変わる学校もあります。
必修科目を履修していない場合や必要単位が不足した場合は、在籍期間を終えても高校卒業資格を取得できない可能性があります。
参考元:Government of British Columbia「Graduation Requirements」
参考元:Government of Alberta「Graduation Requirements, Credentials and Credits」
2.進路や興味に合わせて科目を選択しやすい
カナダの高校では、学年が上がるにつれて選択できる科目が増える傾向があります。
英語、数学、理科、社会などの主要科目だけでなく、学校によって次のような科目が提供されています。
- ビジネス
- マーケティング
- コンピューター
- プログラミング
- グラフィックデザイン
- 音楽
- 演劇
- 映像制作
- 写真
- 調理
- 木工
- ファッション
- 体育
- スポーツ関連科目
自分の興味や将来の進路に合わせて、高校段階から専門的な科目へ挑戦しやすいことは、カナダの高校の特徴です。
ただし、すべての学校で同じ選択科目を履修できるわけではありません。学校の規模、設備、教員、地域の方針によって、開講される科目は異なります。
また、大学進学を目指す場合は、興味だけで科目を選ぶのではなく、大学・学部が指定する前提科目を履修する必要があります。
たとえば、理工系学部を目指す場合は、上級数学、物理、化学などが出願条件になることがあります。
希望する科目が学校案内に掲載されていても、定員や時間割の都合で必ず履修できるとは限りません。
学校を選ぶ際は、希望科目が開講されているかだけでなく、留学生が履修できるか、希望学期に受講できるかまで確認しましょう。
3.テスト以外の成果も評価対象になりやすい
カナダの高校の成績は、州や学校、科目によって評価方法が異なります。
筆記試験だけでなく、日々の課題、レポート、プロジェクト、発表、実技、授業中の活動など、複数の方法で学習成果を確認する場合があります。
オンタリオ州の評価方針では、観察、対話、宿題、グループ課題、実演、プロジェクト、ポートフォリオ、発表、自己評価、エッセイ、テストなど、さまざまな方法から評価情報を集めることが示されています。
試験の点数だけでなく、普段の課題提出や授業での取り組みも成績に影響する可能性があります。
そのため、試験前にまとめて暗記するだけでは、高い成績を維持しにくい場合があります。
日頃から課題を期限までに提出し、授業へ参加し、自分の考えを英語で伝えることが重要です。
英語力が十分でない留学初期は、内容を理解していても、レポートや発表で思うように評価されないことがあります。
一方で、筆記試験だけでは力を発揮しにくい生徒にとっては、プロジェクトや発表など、複数の方法で成果を示せることがプラスになる可能性もあります。
課題の未提出が続くと成績へ大きく影響する可能性があるため、分からない課題は早めに先生やカウンセラーへ相談しましょう。
参考元:Ontario Ministry of Education「Growing Success」
4.知識だけでなく考える力や伝える力も扱う
カナダでは州ごとにカリキュラムが異なりますが、知識の習得だけでなく、コミュニケーション、思考、協働、自立などを学習の重要な要素として位置づけている州があります。
たとえば、ブリティッシュコロンビア州のカリキュラムでは、コミュニケーション、思考、個人的・社会的能力を「Core Competencies」として設定しています。
教科の知識に加えて、情報や考えを伝える力、批判的・創造的に考える力、他者と協力する力などを育てる方針です。
カナダの高校では、正しい答えを覚えるだけでなく、自分がなぜそう考えたのかを説明することが求められる場合があります。
留学生にとっては、英語で自分の意見をまとめ、相手に伝えることが難しく感じられるかもしれません。
しかし、授業や日常生活のなかで発言や質問を繰り返すことにより、英語力だけでなく、自分の考えを整理して伝える力も身につけられる可能性があります。
ただし、「カナダの授業はすべてディスカッション中心」「日本の授業には発表がない」と単純に分けることはできません。
授業の進め方は、州、学校、科目、担当教員によって異なります。
参考元:British Columbia Curriculum「Core Competencies」
5.成績と履修科目が大学進学に影響する
カナダの大学進学では、出身高校の偏差値よりも、生徒本人が高校で取得した成績や履修科目が重視されます。
大学・学部ごとに、出願に必要なGrade 11・Grade 12の科目や成績条件が設定されています。
難易度の高い学部では、最低出願条件を満たしていても、実際の合格に必要な成績がさらに高くなることがあります。
たとえば、University of British Columbiaでは、Grade 11とGrade 12の大学進学向け科目の成績、志望分野に関連する科目、履修内容などが確認されます。
出願者によっては、課外活動や経験などを記載するPersonal Profileも審査対象になります。
カナダで大学進学を目指す場合は、「偏差値の高い高校に入ること」よりも、必要な科目を履修し、高校で良い成績を維持することが重要です。
具体的には、次の点を意識する必要があります。
- 希望学部の前提科目を確認する
- Grade 11・Grade 12で必要な成績を取る
- 英語や数学などの重要科目を途中で落とさない
- 課題や試験のスケジュールを自己管理する
- 必要に応じて課外活動やPersonal Profileの準備を進める
高校を卒業できる科目と、希望する大学・学部へ出願するために必要な科目は、必ずしも同じではありません。
卒業要件だけを確認して科目を選ぶと、希望する大学・学部への出願条件を満たせない可能性があります。
参考元:University of British Columbia「How UBC evaluates your application」
6.英語・フランス語など地域によって学習言語が異なる
カナダでは英語とフランス語が公用語です。
多くの州では英語で授業を行う学校が中心ですが、フランス語で学ぶ学校や、英語とフランス語の両方を学ぶプログラムもあります。
ケベック州ではフランス語を中心とした学校が多く、地域によって教育環境が大きく異なります。
英語圏への高校留学を希望している場合は、学校の所在地だけでなく、実際の授業言語を確認する必要があります。
また、英語を母語としない生徒を対象としたELL・ESLなどのサポート内容も学校ごとに異なります。
英語サポート科目を多く履修すると、希望する選択科目や大学進学向け科目を履修できる時間が少なくなることもあります。
特に卒業留学では、英語サポートと卒業単位をどのように両立するかを事前に確認しましょう。
参考元:EduCanada「High school in Canada」
州によって異なるカナダの高校卒業制度
カナダ高校留学では、州ごとの卒業制度の違いを理解することが重要です。
代表的な州の主な特徴をまとめると、次のようになります。
| 州 | 高校制度・卒業要件の主な特徴 |
|---|---|
| ブリティッシュコロンビア州 | Dogwood Diplomaの取得には最低80単位が必要です。必修科目と選択科目に加え、Grade 10のNumeracy Assessment、Grade 10・12のLiteracy Assessmentなどがあります。 |
| オンタリオ州 | Ontario Secondary School Diplomaでは30単位の取得を基本とし、リテラシー要件、40時間のコミュニティ活動、オンライン学習要件などがあります。入学年度により単位の内訳が異なる場合があります。 |
| アルバータ州 | Alberta High School Diplomaには原則100単位以上が必要です。対象となるGrade 12科目ではDiploma Examが実施されます。 |
| ケベック州 | 中等教育はSecondary IからVまでの5年間です。その後は、大学進学準備課程または技術教育課程を提供するCEGEPへ進む独自の制度があります。 |
このように、同じカナダの高校卒業資格でも、必要単位、試験、必修科目、卒業までの流れは州ごとに異なります。
カナダの高校卒業を目指す場合は、希望する州の卒業要件を基準に履修計画を立てる必要があります。
州をまたいで転校する場合や、日本の高校から途中編入する場合は、すでに履修した科目が何単位として認められるかも確認しなければなりません。
留学開始時期が遅くなるほど、卒業までの履修計画が複雑になる可能性があります。
「日本では高校2年生だから、カナダでも残り2年間で卒業できる」とは限りません。
希望する卒業時期だけを先に決めるのではなく、成績証明書をもとに必要単位と履修期間を確認することが大切です。
参考元:Government of British Columbia「Graduation Requirements」
参考元:Government of Ontario「Earning your high school diploma」
参考元:Government of Alberta「Graduation Requirements, Credentials and Credits」
参考元:Gouvernement du Québec「Education system」
カナダの高校と日本の高校との違い
カナダの高校と日本の高校では、教育を管理する仕組みや学校選び、卒業方法などに違いがあります。
ただし、カナダは州ごとの差が大きく、日本でも学校によって教育方針が異なります。以下は、一般的な制度を比較したものとしてご覧ください。
| 比較項目 | カナダの高校 | 日本の高校 |
|---|---|---|
| 教育制度の管理 | 州・準州がカリキュラムや卒業要件を管理する | 国の学習指導要領を基本として教育課程が組まれる |
| 高校にあたる学年 | 多くの州ではGrade 9~12。ケベック州はSecondary I~V | 一般的に高校1年~3年の3年間 |
| 学校への入学 | 公立校は学区を基本とし、留学生は教育委員会や学校へ出願する | 入学者選抜で調査書や学力検査などが利用される |
| 学校の比較 | 全国共通の高校偏差値はない | 模擬試験などの偏差値が学校選びの目安として使われる |
| 卒業方法 | 州ごとに定められた必修・選択単位や試験要件を満たす | 学校が定める教育課程を履修し、必要単位を修得する |
| 科目の選択 | 学年が上がると進路に合わせた選択科目が増える | 学科やコースに応じた教育課程を履修する |
| 成績評価 | 課題、試験、プロジェクト、発表など複数の方法を利用する場合がある | 定期試験、提出物、授業での取り組みなどを総合的に評価する |
| 大学進学 | 本人の高校成績、履修科目、前提科目などが重要 | 一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜など複数の方式がある |
カナダ高校と日本の高校の大きな違いは、学校の偏差値よりも、生徒本人の履修科目と成績が重視される点です。
カナダでは、学校名だけで進路が決まるのではなく、本人がどの科目を履修し、どの程度の成績を取ったかが大学出願に影響します。
日本より自由だから簡単とは限らない
カナダの高校は科目選択の幅が広く、日本より自由な印象を持たれることがあります。
しかし、自由に科目を選べる分、自分で卒業要件や大学の出願条件を確認しなければなりません。
必要な科目を履修していなければ、高校を卒業できても希望学部へ出願できない可能性があります。
また、授業を英語で受ける留学生は、教科内容と英語の両方を同時に学ぶ必要があります。
日本では理解できていた数学や理科でも、問題文や専門用語を英語で理解することに時間がかかる場合があります。
英語や社会系の授業では、長文読解、レポート作成、引用、プレゼンテーション、グループワークなどに苦労することも考えられます。
カナダの高校に偏差値がないことと、授業や卒業が簡単であることは別の話です。
「入学できたから卒業できる」「英語環境にいれば自然に単位を取れる」と考えず、継続的に学習へ取り組む必要があります。
カナダの高校を偏差値以外で比較する7つのポイント
カナダ高校留学の学校選びでは、偏差値の代わりに複数の条件を確認しましょう。
1.州と卒業資格
最初に確認したいのは、留学する州と取得を目指す卒業資格です。
短期留学や1年間の留学であれば、現地の高校卒業要件が学校選びの中心にならない場合もあります。
一方、カナダの高校卒業を目指す場合は、必要単位、必修科目、州の試験、英語科目などを確認する必要があります。
卒業留学では、学校を選ぶ前に「どの州の卒業資格を取得するのか」を決めることが重要です。
特にGrade 11・Grade 12から留学する場合は、日本で取得した単位がどの程度認定されるのかによって、卒業時期が変わる可能性があります。
2.希望する科目が開講されているか
同じ教育委員会に所属する高校でも、開講科目は異なります。
大学進学に必要な数学、理科、英語の上級科目に加えて、IB、Advanced Placement、芸術、音楽、スポーツ、ビジネス、コンピューターなど、希望するプログラムがあるかを確認しましょう。
学校の規模が大きいほど選択科目が多い傾向はありますが、すべての大規模校が本人に合うとは限りません。
学校のウェブサイトに科目一覧が掲載されていても、希望する学期に必ず受講できるとは限りません。
大学出願に必要な重要科目については、学校名を決める前に履修可能か確認してください。
3.大学進学に必要な科目を履修できるか
カナダや海外の大学への進学を希望している場合は、大学・学部の出願条件から逆算して高校を選びます。
大学の出願条件は、州や取得する高校卒業資格によって異なることがあります。
たとえばUBCでも、出願者が卒業する州・準州や志望する学位によって、必要条件が分けられています。
大学名だけでなく、希望する学部まで想定したうえで、必要なGrade 11・Grade 12科目を履修できる学校を選びましょう。
参考元:University of British Columbia「Canadian high school applicants」
4.留学生向け英語サポート
留学生にとって、ELL・ESLなどの英語サポートは重要です。
確認したいのは、サポートがあるかどうかだけではありません。
- 英語力の判定方法
- 英語サポート科目のレベル数
- 通常科目と同時に履修できるか
- Grade 12の英語科目へ進むまでの流れ
- 放課後の学習サポート
- 留学生担当カウンセラーの有無
- 大学出願時のサポート
「英語力が低くても入学できるか」だけでなく、「必要な英語科目を希望時期までに修了できるか」を確認することが大切です。
英語サポートが充実していても、通常の英語科目へ進むまでに時間がかかれば、卒業時期へ影響することがあります。
5.学校の規模や学習環境
大規模校には、選択科目や課外活動が多い傾向があります。
一方で、生徒数が多いため、困ったときに自分から先生やカウンセラーへ相談する必要がある場合もあります。
小規模校では、先生や生徒との距離が近くなりやすい一方、選択科目が限られる可能性があります。
学校規模だけで優劣を決めるのではなく、本人の性格や留学の目的に合っているかを考えましょう。
また、留学生の割合、周辺環境、通学時間、公共交通機関、ホームステイ先からの距離なども、毎日の高校生活に影響します。
6.ランキングや学力データ
州テストの結果や卒業率、民間ランキングは、学校を比較するための参考情報になります。
ただし、数値が高い学校が、すべての留学生にとって良い学校とは限りません。
学力データの高い学校でも、留学生向け英語サポートが少なかったり、希望科目が開講されていなかったりする可能性があります。
反対に、ランキング上位ではなくても、留学生への支援や希望分野のプログラムが充実している学校もあります。
ランキングは学校を絞り込む一つの資料として利用し、最終的にはカリキュラムやサポート内容と合わせて判断しましょう。
7.学費と滞在費
カナダ政府の留学情報サイトでは、留学生が公立の小中高校へ通う場合の学費目安を年間10,000~17,000カナダドルとしています。
私立の通学制学校は年間15,000~30,000カナダドル、寮制学校は年間63,000~83,000カナダドルが目安です。
| 学校の種類 | 年間学費の目安 |
|---|---|
| 公立高校 | 10,000~17,000カナダドル |
| 私立通学制高校 | 15,000~30,000カナダドル |
| 私立ボーディングスクール | 63,000~83,000カナダドル |
実際には、学費に加えて、出願料、医療保険、ホームステイ費、食費、交通費、教材費、制服代、課外活動費などが必要です。
授業料だけで比較せず、留学期間全体で必要となる総額を確認しましょう。
※学費や滞在費は、州、都市、学校、教育委員会、年度によって変わります。必ず出願先が公表する最新の料金を確認してください。
参考元:EduCanada「Education costs」
カナダ高校留学が向いている生徒
カナダ高校留学は、英語力を伸ばしたい生徒だけでなく、興味のある分野を学びたい生徒や、海外生活を通して自立する力を身につけたい生徒にも選ばれています。
興味のある分野を学びたい生徒
カナダの高校では、学校によって芸術、IT、ビジネス、スポーツ、技術系科目などを選択できます。
将来の進路や興味のある分野がある生徒にとって、高校段階から関連科目へ挑戦できることは大きな魅力です。
ただし、希望する科目がすべての学校で提供されているわけではないため、学校選びの段階で開講状況を確認する必要があります。
日々の課題へ継続的に取り組める生徒
カナダの高校では、期末試験だけでなく、日々の課題やプロジェクトが成績に影響する場合があります。
短期間に集中して勉強するよりも、毎週の課題を計画的に進められる生徒に向いています。
留学当初は課題の指示を理解するだけでも時間がかかる可能性があるため、余裕を持って取り組むことが大切です。
自分から質問や相談ができる生徒
履修科目、進路、英語サポート、ホームステイなどについて、自分からカウンセラーや先生へ相談する場面があります。
分からないことをそのままにせず、質問したり、必要なサポートを求めたりする姿勢が重要です。
留学前から積極的である必要はありませんが、小さなことでも相談する習慣を身につけることが高校生活の助けになります。
英語力だけでなく自立する力も身につけたい生徒
高校留学では、授業だけでなく、ホームステイや寮生活、通学、課題管理なども英語環境で行います。
生活習慣や文化の違いに戸惑うこともありますが、自分で考えて行動する経験を重ねられることは、長期留学の大きな学びの一つです。
カナダ高校留学は、英語を学ぶだけでなく、異なる環境のなかで自分の考えを伝え、生活を組み立てる経験にもなります。
カナダの高校の偏差値・レベルに関するよくある質問
Q. カナダの高校に偏差値はありますか?
日本の高校受験で使われるような全国共通の高校偏差値はありません。
カナダでは州・準州が教育制度を管理しており、カリキュラムや卒業要件も地域によって異なります。そのため、全国の高校を同じ試験結果で比較する公式の偏差値制度は設けられていません。
学校選びでは、偏差値の代わりに、履修科目、卒業要件、留学生サポート、立地、学費などを総合的に確認します。
参考元:Government of Canada「Learn about education in Canada」
Q. カナダの高校の教育レベルは高いですか?
カナダの教育水準は、国際的に見て高いといえます。
PISA 2022では、カナダの15歳の生徒は数学、読解力、科学のすべてでOECD平均を上回りました。
ただし、日本は同調査の3分野すべてでカナダより高い平均得点を記録しています。
PISAは国全体の傾向を比較する調査であり、特定の高校の授業レベルや入学難易度を示すものではありません。
参考元:OECD Education GPS「Canada Student Performance」
Q. カナダの高校は日本より簡単ですか?
一律に簡単とはいえません。
教科内容だけでなく、英語での授業理解、レポート、課題提出、発表、履修管理などが必要です。
英語力や選択科目によっては、日本の高校より難しく感じる可能性があります。
一方で、興味のある科目を選び、筆記試験以外の方法でも成果を示せる環境が合う生徒もいます。
カナダの高校が日本より簡単かどうかではなく、本人の英語力や学習方法に合っているかを考えることが大切です。
Q. カナダの高校ランキングは信用できますか?
学校の学力状況を確認する参考資料にはなりますが、ランキングだけで学校を決めることはおすすめできません。
民間ランキングは、州のテスト結果や卒業率など、設定された一部の指標をもとに作成されています。
留学生サポート、学校の雰囲気、選択科目、ホームステイ環境などは十分に反映されない場合があります。
ランキングの順位が高いことだけを理由に学校を選ぶと、本人に必要なサポートや科目が不足する可能性があります。
参考元:Fraser Institute「Report Card on Ontario’s Secondary Schools 2025」
Q. 公立高校と私立高校ではどちらのレベルが高いですか?
公立・私立という区分だけで教育レベルを判断することはできません。
公立高校は地域の教育委員会によって運営され、州のカリキュラムに沿って授業を行います。
私立高校も州の基準に従う必要がありますが、学校独自の教育方針、少人数教育、寮、IB、スポーツ、芸術などの特色を持つ場合があります。
学校の種類ではなく、本人の目的に合う科目、環境、サポートがあるかを確認しましょう。
参考元:EduCanada「High school in Canada」
Q. 英語力が低くてもカナダの高校へ留学できますか?
必要な英語力は、教育委員会や学校によって異なります。
出願時に英語力を示す資料が必要な学校もあれば、入学後のテストでELL・ESLのレベルを決める学校もあります。
ただし、入学できることと、希望する時期に卒業できることは別です。
英語サポート科目から通常のGrade 11・Grade 12英語へ進むまでの期間も考慮する必要があります。
参考元:EduCanada「Apply to study in Canada」
Q. 日本の高校から編入した場合、カナダの高校を卒業できますか?
卒業できる可能性はありますが、必ず希望時期に卒業できるとは限りません。
日本で履修した科目の単位認定、留学開始学年、英語力、州の卒業要件、学校の開講科目などによって卒業時期が変わります。
特にGrade 11以降から留学する場合は、出願前に成績証明書を提出し、必要単位と履修計画を確認することが重要です。
カナダの高校は偏差値だけでなく本人との相性から選ぼう

カナダには、日本の高校受験で利用されるような全国共通の高校偏差値はありません。
カナダでは州・準州が教育制度を管理しているため、卒業要件、成績評価、試験、履修科目などが地域によって異なります。
PISA 2022では、カナダは数学、読解力、科学のすべてでOECD平均を上回っており、教育水準は国際的に見て高いといえます。
一方、日本の平均得点は3分野すべてでカナダを上回っているため、カナダの高校が日本より必ず高い、または低いと単純に判断することはできません。
カナダ高校留学の学校選びでは、偏差値やランキングだけではなく、次の項目を確認することが大切です。
- 州ごとの卒業要件
- 日本から認定される単位
- 希望科目の開講状況
- 大学進学に必要な前提科目
- ELL・ESLなどの英語サポート
- 学校規模や立地
- ホームステイや寮の環境
- 学費と生活費
- 本人の性格や留学目的
学力データが高い学校でも、本人が希望する科目や必要なサポートがなければ、最適な留学先とは限りません。
反対に、ランキングでは目立たない学校でも、留学生への支援が充実しており、本人の興味や進路に合う科目を学べる場合があります。
カナダ高校留学では、「偏差値が高い学校を選ぶこと」ではなく、「本人が必要な学びとサポートを受けられる学校を選ぶこと」が重要です。
まずは、留学期間、カナダの高校卒業を目指すか、日本の高校へ復学するか、将来どの国の大学へ進学したいかを整理しましょう。
そのうえで、州、教育委員会、学校、履修科目、英語サポート、滞在環境などを比較することで、本人に合った留学先を見つけやすくなります。
Life Journeyでは、一人ひとりの英語力、性格、希望する進路、留学期間などを確認したうえで、カナダ高校留学の学校選びや出願準備をサポートします。
カナダの高校の偏差値や教育レベルだけでは学校を決められないと感じている方は、まずは留学の目的や現在の状況から整理していきましょう。
カナダ高校留学について、気になることや留学を検討中の方は、ページ下部の公式LINEからお問い合わせください。
留学前に知っておくべき
“ネイティブが本当に使う英会話フレーズ”を全てまとめました…!
実は、現地で困る日本人留学生の多くが
「学校英語はできるのに、日常会話で詰まる」という壁にぶつかっています。
とはいえ・・・
😢 ネイティブ表現は教科書にほとんど載っていない…
😭 スラングやリアルな言い回しは自分で調べるのが大変…
😰 いざ現地で使おうとすると、言葉が出てこない…
特にホームステイ先や学校では、
“何気ない会話”がその後の関係を大きく左右します。
そこで今回、Life Journeyでは・・・
留学前に必ず知っておきたい
✔ 学校で使うリアル英会話
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留学を成功させるかどうかは、
「準備」で決まります。


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