「子どもが学校に行かなくなったけれど、理由がよく分からない」
「不登校になる子どもには、どのような理由が多いのだろう」
このような疑問を持っている保護者の方もいるのではないでしょうか。
不登校というと、「学校が嫌だから」「友達とうまくいっていないから」「勉強についていけないから」など、一つの明確な原因があるように感じるかもしれません。
しかし、文部科学省の調査や近年の研究では、不登校には心身の状態、睡眠、学習、人間関係、学校環境、家庭環境など、複数の要因が関わっていると言われています。
Life Journeyでは、これまで不登校を経験したお子さまの留学相談や、サマーキャンプ・ウィンターキャンプなどを通して、さまざまな子どもたちと接してきました。
私たちが実際に子どもたちを見ていると、同じ「学校に行きづらい」という状態でも、その背景は一人ひとり異なります。
友達との関係に疲れている子もいれば、朝起きること自体がつらい子、授業についていけず自信を失っている子、教室の音や集団行動に強い負担を感じる子もいます。
そこでこの記事では、2026年9月時点で確認できる文部科学省の最新全国統計や、本人に直接聞いた調査、不登校経験者への調査、近年の教育心理学研究などを参考に、不登校理由ランキングTOP50として整理して紹介します。
ただし、最初に重要な点があります。
文部科学省が公式に「不登校理由ランキング1位〜50位」を公表しているわけではありません。
本記事のTOP50は、文部科学省の最新全国調査や本人調査などをもとに、「頻度が高い」「複数の調査で確認されている」「不登校との関連が比較的明瞭」といった観点から整理した参考順位です。
※特に28位以降には「背景要因」、41位以降には上位項目を細かく分けた「サブ理由」も含まれます。
そのため、このランキングは「1位が日本で最も多い原因、50位が最も少ない原因」という意味ではありません。
ランキングを原因を決めつけるために使うのではなく、子どもが何につらさを感じているのかを考えるためのヒントとして参考にしてください。
不登校とは?
文部科学省では、不登校について、心理的・情緒的・身体的・社会的な要因や背景により、児童生徒が登校しない、あるいは登校したくてもできない状態として整理しています。
統計上は、年度間に30日以上欠席した児童生徒のうち、主な長期欠席理由が病気や経済的理由などではない場合に「不登校」として計上されます。
つまり、「学校を30日休んだから突然不登校になる」という意味ではなく、30日はあくまで全国統計上の基準です。
実際には、朝になると学校へ行けなくなる、遅刻や早退が増える、教室には入れないが保健室なら行ける、学校の話をすると強い不安を見せる、といった状態から始まるケースもあるでしょう。
私たちが子どもたちと関わっていても、「ある日突然学校へ行けなくなった」ように見えて、その前から小さな変化が積み重なっていたということがあります。
そのため、欠席日数だけではなく、本人が学校生活をどう感じているのかを見ることも大切です。
参考元:
文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」
文部科学省「不登校に関する調査研究」
【最新】学校側が把握した不登校理由ランキング
2026年9月時点で確認できる文部科学省の最新全国統計は、令和6年度(2024年度)の調査です。
小・中学校の不登校児童生徒は合計353,970人で、小学校137,704人、中学校216,266人となっています。
また、小・中学校の在籍児童生徒に占める割合は約3.9%です。
学校側が「不登校児童生徒について把握した事実」として回答した項目の上位は、以下の通りです。
| 順位 | 学校側が把握した事実 | 人数 | 割合 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 学校生活に対してやる気が出ない等 | 106,436人 | 30.1% |
| 2位 | 生活リズムの不調 | 88,563人 | 25.0% |
| 3位 | 不安・抑うつ | 85,854人 | 24.3% |
| 4位 | 学業不振・頻繁な宿題の未提出 | 55,152人 | 15.6% |
| 5位 | いじめを除く友人関係の問題 | 46,624人 | 13.2% |
ここで注意したいのは、現在の文部科学省調査が「不登校の原因」を学校側に一つ選ばせる調査ではないことです。
現在は、学校が不登校児童生徒について把握できた事実を複数回答する方式になっています。
つまり、「学校生活に対してやる気が出ない等」が30.1%だからといって、30.1%の子どもが「やる気のなさ」が原因で不登校になったという意味ではありません。
例えば、「やる気が出ない」という状態の背景に、不安、睡眠の乱れ、学習のつまずき、人間関係などが隠れている可能性もあります。
参考元:
文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」
文部科学省「不登校の要因分析に関する調査研究」
【2026年最新】不登校理由ランキングTOP50
ここからは、最新の全国統計に加えて、文部科学省委託の「不登校の要因分析に関する調査研究」で本人に直接聞いた回答や、2025年に実施された不登校経験者調査などをもとに整理したTOP50を紹介します。
不登校理由ランキング1位〜10位
| 順位 | 不登校の理由・関連する状態 | 主な根拠 |
|---|---|---|
| 1位 | 気持ちの落ち込み・不安・抑うつ・いらいら | 本人調査で「気持ちの落ち込み・いらいら」が約76%。全国調査でも「不安・抑うつ」24.3% |
| 2位 | 睡眠・生活リズムの乱れ | 本人調査で「夜眠れない・朝起きられない」が約7割。全国調査では生活リズムの不調25.0% |
| 3位 | 身体的不調・心身症状 | 本人調査で「からだの不調」が約7割 |
| 4位 | 学校生活への意欲低下・やる気が出ない | 全国最新調査30.1%で学校側把握項目の最多 |
| 5位 | 宿題ができない・頻繁な未提出 | 本人調査で約半数 |
| 6位 | 授業が分からない・学習困難 | 本人調査で約半数 |
| 7位 | インターネット・ゲーム・スマホの影響 | 本人調査で4割超。ただし因果関係を示すものではない |
| 8位 | 音・においなどへの感覚的な負担 | 本人調査で約4割 |
| 9位 | 校則・制服・給食・学校行事などへの不適応 | 本人調査で約4割 |
| 10位 | 教師との相性・関係不良 | 本人調査で「先生と合わなかった」が約36% |
上位を見ると、いじめや友達とのトラブルよりも先に、心身の不調や睡眠に関する項目が並んでいます。
学校側から見ると「最近やる気がなくなっている」と見える子どもでも、本人からすると「眠れない」「朝起きられない」「身体がつらい」という状態なのかもしれません。
私たちが子どもたちを見ていても、表面的には「何もしたくなさそう」に見えても、好きなことや安心できる環境では元気に話したり、積極的に動いたりする子がいます。
そのため、「やる気がない子」と決めつけるのではなく、何に対して動けなくなっているのかを見ることが大切だと感じます。
参考元:
文部科学省「不登校の要因分析に関する調査研究 報告書」
文部科学省「不登校の要因分析に関する調査研究 報告書・概要版」
文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」
不登校理由ランキング11位〜20位
| 順位 | 不登校の理由・関連する状態 |
|---|---|
| 11位 | いじめ被害・嫌がらせ |
| 12位 | いじめ以外の友人関係トラブル |
| 13位 | 成績低下・学業不振 |
| 14位 | 親子関係の葛藤・関わり方の問題 |
| 15位 | 孤立・仲の良い友達がいない |
| 16位 | 入学・進級・転校など環境移行への不適応 |
| 17位 | 学校以外のことをしたい・学校から心理的に離れる |
| 18位 | 進路・将来への不安 |
| 19位 | 部活動・クラブ活動の問題 |
| 20位 | 教師からの厳しい叱責・体罰など |
本人調査では、「先生と合わなかった」「いじめ被害」「いじめ以外の友人関係の問題」なども一定の割合で確認されています。
特に重要なのは、こうした項目について本人と教師側の認識に差があると報告されていることです。
友達同士の会話やSNS上のやり取り、先生との関係を本人がどう感じているかなどは、周囲の大人から必ずしも見えるとは限りません。
Life Journeyで子どもたちと話していると、大人には小さく見える出来事でも、本人にとっては「もうその場所へ行きたくない」と感じるほど大きな出来事になっていることがあります。
だからこそ、「学校から問題ないと聞いたから大丈夫」とすぐに判断せず、本人から見えている学校生活にも目を向けることが大切でしょう。
参考元:
文部科学省「不登校の要因分析に関する調査研究 報告書」
文部科学省「不登校経験者等を対象とする調査」
文部科学省「不登校経験者等を対象とする調査・概要」
不登校理由ランキング21位〜30位
| 順位 | 不登校の理由・関連する状態 |
|---|---|
| 21位 | 授業が面白くない・退屈 |
| 22位 | 家庭生活の急激な変化 |
| 23位 | 家庭内不和・家族関係の葛藤 |
| 24位 | 家族の介護・介助・家事などの負担 |
| 25位 | 学校・家庭以外でのトラブル |
| 26位 | 授業が簡単すぎる・能力とのミスマッチ |
| 27位 | いじめ加害・対人トラブルの加害側 |
| 28位 | 発達障害の診断・疑い、発達特性 |
| 29位 | 特別な教育的支援ニーズ |
| 30位 | 心理・精神的な問題の診断・疑い |
28位以降については、特に読み方に注意が必要です。
「発達特性があるから不登校になる」という意味ではありません。
文部科学省の調査研究では、発達特性や障害、家庭背景などを「背景要因」として分けて扱い、必要な合理的配慮や支援が十分に届いているのかを見る必要があるとしています。
例えば、音に敏感な子どもが、常に大きな声が聞こえる教室で一日を過ごしていれば負担になる場合があります。
学び方に特徴がある子が、毎日同じ方法で学ぶことを求められてつらさを感じる場合もあるでしょう。
私たちが海外の教育環境で子どもたちを見ていても、環境や周囲の接し方が変わることで、本人の様子が大きく変わることがあります。
「本人の特性を直す」というより、その子に合った環境や関わり方を探すことも大切だと考えています。
参考元:
文部科学省「不登校の要因分析に関する調査研究 報告書」
文部科学省「不登校の要因分析に関する調査研究 報告書・概要版」
日本教育心理学会「不登校をどのように理解し,支援すべきか」
不登校理由ランキング31位〜40位
| 順位 | 不登校の理由・背景 |
|---|---|
| 31位 | 身体疾患・障害・睡眠障害の診断・疑い |
| 32位 | きょうだいの不登校 |
| 33位 | 虐待等の要保護・経済的困難など支援が必要な状況 |
| 34位 | 家庭の支援資源・養育時間が不足しやすい状況 |
| 35位 | 性自認・性的指向・性表現と学校環境のミスマッチ |
| 36位 | 外国籍・重国籍・日本語以外の言語環境などに伴う適応上の困難 |
| 37位 | 学校風土・集団文化とのミスマッチ |
| 38位 | 必要な合理的配慮・支援が十分に届いていないこと |
| 39位 | 本人にも理由を特定できない・分からない |
| 40位 | コロナ禍による学校生活・生活環境の急変 |
これらも、家庭形態や本人の属性そのものを「不登校の原因」とするものではありません。
例えば、「ひとり親家庭だから不登校になる」「外国籍だから不登校になる」という意味ではありません。
大切なのは、本人や家庭が抱えている困難に対して、学校や地域の支援が十分に届いているかという視点です。
また、39位のように「本人にも理由が分からない」というケースもあります。
複数の負担が少しずつ積み重なった場合、本人も「これが理由」と一つに整理できないことがあります。
そんなときに「何があったの?」「誰が悪いの?」と答えを急いで求めるよりも、「朝と夜ならどちらがつらい?」「教室と授業ならどちらがしんどい?」など、一つずつ聞いていく方が話しやすい子もいます。
参考元:
文部科学省「不登校の要因分析に関する調査研究 報告書」
文部科学省「不登校経験者等を対象とする調査」
日本教育心理学会「不登校をどのように理解し,支援すべきか」
不登校理由ランキング41位〜50位
※41位以降は、主に上位にある複合的な項目を、より具体的な負担に分けて整理したものです。
そのため、41位から50位は全国で独立した割合が公表されている順位ではありません。
| 順位 | 不登校の理由・具体的な負担 |
|---|---|
| 41位 | 給食へのストレス |
| 42位 | 制服への不適応 |
| 43位 | 学校行事・集団活動への負担 |
| 44位 | 騒音への感覚的負担 |
| 45位 | においへの感覚的負担 |
| 46位 | 朝起きられない |
| 47位 | 夜眠れない・不眠 |
| 48位 | 頭痛など登校場面で生じる身体症状 |
| 49位 | 腹痛など登校場面で生じる身体症状 |
| 50位 | 学校へ行く・学ぶ意味を感じられない |
例えば、本人調査の「学校の決まりのこと」には、制服、給食、行事などがまとめて含まれています。
「声や音がうるさい、いやなにおい」という項目についても、騒音だけ、においだけの全国割合が個別に公表されているわけではありません。
また、「夜眠れない・朝起きられない」も一つの設問として扱われているため、46位と47位を独立した全国順位として比較することはできません。
それでも、こうした細かな項目まで見ることで、「学校そのものが嫌なのではなく、給食の時間が特につらいのかもしれない」「授業ではなく、教室の騒音が負担なのかもしれない」といった、より具体的な理解につながる可能性があります。
参考元:
文部科学省「不登校の要因分析に関する調査研究 報告書」
文部科学省「不登校の要因分析に関する調査研究 報告書・概要版」
文部科学省「不登校経験者等を対象とする調査・概要」
不登校理由の上位には心身・睡眠の問題が多い
今回のランキングで特に注目したいのが、本人への直接調査です。
本人調査では、「気持ちの落ち込み・いらいら」「夜眠れない・朝起きられない」「からだの不調」といった項目が、いずれも7割前後で確認されています。
一方、最新全国調査で学校側が最も多く把握しているのは「学校生活に対してやる気が出ない等」です。
つまり、大人から見ると「やる気がなくなっている」ように見えていても、本人の中では、「学校を考えると気分が落ち込む」「夜眠れない」「朝、体が動かない」「身体がつらい」といった状態が起きている可能性があります。
文部科学省の調査研究でも、こうした心身の不調は教師側から把握しにくい可能性が指摘されています。
そのため、「やる気がない」という言葉で理由探しを終わらせないことが大切でしょう。
参考元:
文部科学省「不登校の要因分析に関する調査研究 報告書・概要版」
文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」
授業や宿題が不登校につながることもある
本人調査では、「宿題ができない」「授業が分からない」といった学習に関する負担も多く確認されています。
学校の授業は積み重なっていくため、一度分からない部分が増えると、「授業が分からない」→「宿題ができない」→「提出できない」→「先生に注意されることが怖くなる」→「さらに学校へ行きづらくなる」という流れになることも考えられます。
※ただし、これは考えられる一例であって、すべての不登校児童生徒に同じ流れがあるわけではありません。
また、本人調査を見ると「成績が下がった」ということ自体は、不登校ではない児童生徒にも見られます。
そのため、単純に成績の良し悪しを見るよりも、本人が「分からない状態」をどの程度負担に感じているのかを見ることが重要でしょう。
私たちが子どもたちを見ていても、「勉強が嫌い」と言っていた子が、やり方や環境が変わると興味を持って取り組むことがあります。
学ぶこと自体が嫌なのか、それとも今の学び方が合っていないのかを分けて考えてみることも大切です。
参考元:
文部科学省「不登校の要因分析に関する調査研究 報告書」
文部科学省「不登校の要因分析に関する調査研究 報告書・概要版」
いじめや先生との関係は学校側から見えにくいこともある
本人調査では、「先生と合わなかった」「いじめ被害」「先生から厳しく怒られた・体罰」などについて、教師側の回答より高い割合が確認されています。
さらに、2025年の不登校経験者調査では、18〜59歳の不登校経験者18,207人を対象としたインターネット調査で、「友人との関係(いやがらせやいじめ)」が47.5%、「先生との関係」が20.4%などとなっています。
※ただし、この調査は現在の小中学生だけを対象にしたものではなく、過去の不登校を振り返って回答した調査です。
そのため、「現在の小中学生の47.5%がいじめで不登校になっている」という意味ではありません。
それでも、学校側のデータだけを見て、いじめや教師との関係を過小評価しないことは大切でしょう。
子ども同士の関係や、本人が先生をどう感じているかは、大人から見えない場合があります。
参考元:
文部科学省「不登校の要因分析に関する調査研究 報告書」
文部科学省「不登校経験者等を対象とする調査」
文部科学省「不登校経験者等を対象とする調査・概要」
ゲームやスマホだけが不登校の原因とは言えない
本人調査では、「インターネット、ゲームなどの影響」も一定の割合で確認されています。
この数字だけを見ると、「ゲームばかりしているから学校へ行けなくなった」と考えてしまうかもしれません。
しかし、文部科学省の調査研究が示しているのは、不登校との関連であり、「ゲームをすることが不登校を引き起こした」という因果関係を証明したものではありません。
学校へ行けなくなり家にいる時間が増えた結果として、ゲームの利用時間が増えることも考えられます。
学校への不安から夜眠れなくなり、スマホを見る時間が長くなる場合もあるでしょう。
そのため、ゲーム機やスマートフォンを取り上げるだけでは、その背景にあるつらさが残ってしまうこともあります。
「どれくらいゲームをしているか」だけでなく、なぜゲームをしている時間が本人にとって必要になっているのかを考える視点も大切です。
参考元:
文部科学省「不登校の要因分析に関する調査研究 報告書」
不登校は一つの理由だけで起こるとは限らない
不登校理由ランキングを見ると、一番当てはまる項目を探したくなるかもしれません。
しかし、近年の教育心理学研究では、不登校について、情緒的な問題、生活習慣、発達特性、友人関係、教師との関係、学習、学校環境、家庭環境など、複数の観点から検討されています。
例えば、「授業が分からない」→「宿題ができない」→「学校に行くことが嫌になる」→「夜眠れなくなる」→「朝起きられなくなる」という流れも考えられます。
一方で、「友人関係がつらい」→「学校で緊張する」→「頭痛や腹痛が起こる」→「欠席が増える」→「授業についていけなくなる」という流れも考えられるでしょう。
※ただし、これらはあくまで理解しやすくするための例であり、個々の子どもについて実際にその因果関係が成立するとは限りません。
そのため、不登校理由ランキングは「原因を診断する表」ではなく、本人の状態を整理するためのチェックリストとして使うのがおすすめです。
参考元:
日本教育心理学会「不登校をどのように理解し,支援すべきか」
文部科学省「不登校の要因分析に関する調査研究 報告書」
子どもが不登校になったとき親ができること
子どもが学校へ行かなくなると、「原因を早く見つけたい」「このままで将来は大丈夫なのだろうか」と不安になる保護者の方もいると思います。
しかし、本人自身も「なぜ学校へ行けないのか分からない」という場合があります。
複数の負担が積み重なっていると、一つの言葉で説明するのは難しいからです。
そのため、「なぜ学校へ行けないの?」と一つの答えを求めるよりも、「朝はつらい?」「教室に入ることがつらい?」「授業は分かる?」「誰かと会うのが嫌?」「学校にいると疲れる?」と、一つずつ確認していく方が話しやすい子もいます。
また、文部科学省は、不登校への支援について「登校すること」だけを目標にするのではなく、本人が進路を主体的に捉え、社会的に自立していくことを目指すという考え方を示しています。
学校だけでなく、教育支援センター、フリースクール、オンライン学習、家庭での学習など、学ぶ環境には複数の選択肢があります。
参考元:
文部科学省「不登校に関する調査研究」
文部科学省「不登校経験者等を対象とする調査」
不登校の子どもに留学という選択肢はある?
Life Journeyでは、不登校を経験しているお子さまについて「留学という選択肢はありますか?」と相談をいただくことがあります。
最初にお伝えしたいのは、留学は不登校を「治す」ための方法ではないということです。
今回確認した文部科学省などの資料からも、「留学をすれば不登校が改善する」といったことは言えません。
また、すべての子どもに留学が合うわけでもありません。
一方で、今の学校や人間関係とは異なる環境に行くことで、自分の得意なことや好きなことを見つけるきっかけになる子はいます。
私たちが海外のサマーキャンプやジュニア留学で子どもたちを見ていると、日本での学校生活とは違う立ち位置で新しい人間関係を作る子がいます。
現地の子どもたちは、その子が日本でどのような成績だったのか、学校でどんな立場だったのかを知りません。
英語が完璧でなくても、スポーツ、ゲーム、音楽、アート、アクティビティなどをきっかけに友達ができることもあります。
学校生活の中で自信を失っていた子が、違う環境で得意なことを見つけることもあります。
ただし、大きな環境変化そのものに強い負担を感じる子もいます。
そのため、不登校だからといって、最初から長期留学を選ぶ必要はありません。
例えば、1〜2週間程度のサマーキャンプやウィンターキャンプから始めるという選択肢もあります。
一人で渡航することに不安がある場合には、親子留学から海外生活を経験してみる方法もあります。
そして本人が「もっと海外で過ごしてみたい」と思った段階で、中長期のジュニア留学や高校留学を考えることもできます。
大切なのは、「不登校だから海外へ行かせる」のではなく、本人自身が新しい環境に興味を持っているかという点です。
不登校理由ランキングは子どもを知るヒントとして考えよう
今回紹介した「不登校理由ランキングTOP50」では、心身の不調、睡眠・生活リズム、学校への意欲低下、学習、人間関係、教師との関係、学校環境など、さまざまな項目が挙がりました。
しかし、最も大切なのは、ランキングの上位項目をそのまま本人の原因に当てはめないことです。
最新の全国調査では、学校側が把握した事実として「学校生活に対してやる気が出ない等」が最も多くなっています。
一方、本人に直接聞くと、気持ちの落ち込み、睡眠、身体的不調などが非常に高い割合で確認されています。
つまり、大人から見えている不登校と、本人が感じている不登校は同じとは限りません。
私たちが子どもたちを見ていても、今いる環境では自信がなさそうに見えた子が、場所や周囲の人が変わることで全く違う姿を見せることがあります。
今の学校に合わないからといって、その子自身に問題があるとは限りません。
「どうすれば元の学校に戻れるか」だけではなく、「この子はどんな場所なら安心して過ごせるのだろう」、「どのような環境なら、自分らしく学んだり人と関われたりするのだろう」と考えてみることも大切ではないでしょうか。
不登校理由ランキングを、原因を決めつけるためではなく、本人の言葉に耳を傾けるためのヒントとして活用してみてください。
参考元:
文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」
文部科学省「不登校の要因分析に関する調査研究 報告書」
文部科学省「不登校経験者等を対象とする調査」
日本教育心理学会「不登校をどのように理解し,支援すべきか」
不登校のお子様の海外留学に興味のある方は、弊社Life Journeyの公式LINEから無料でお気軽にご相談ください。







