はじめに
「海外の大学と日本の大学、どちらがいいの?」と悩む親御さんは多いのではないでしょうか? 近年、グローバルな視点を持つことの重要性が高まり、海外大学への進学を視野に入れるご家庭も増えています。しかし、海外大学と日本の大学にはそれぞれメリット・デメリットがあり、お子さんの性格や将来の目標によって最適な選択肢は変わります。
この記事では、海外と日本の大学の違いを「学びの環境」「就職」「コスト」といった観点から比較し、どちらがより適しているのかを考えていきます。
✅海外大学のメリット

課題が多く、確実に実力がつく
課題やレポートの量が多く、自分で考え学ぶ力が鍛えられます。また、グループワークも多いため協調性が自然とつきます。プレゼンやディスカッション中心の授業により発言力や伝える力が伸びるため、コミュニケーション能力も向上。
グローバルな人脈が築ける
世界各国からの学生たちと切磋琢磨でき、グローバルな人脈が築けることが海外大学進学の最大のメリットです。また、海外大学を卒業することで現地就職をする足がかりを築くことができます。
ランキング上位大学の施設や資金力が圧倒的
研究環境が充実しており、学びたい分野を深めるには最適です。特に理系分野では日本ではできない学びを深めることも可能。
下記図は海外大学と日本の大学それぞれの保有面積に対する施設投資規模を表にしたもので、日本は面積に比べて投資額が低い傾向にあります。

❌ 海外大学のデメリット
課題や予習・復習が多く、常に時間がない
勉強量が膨大で余裕のない生活になりがちです。例えばアメリカの学生の場合は、1日平均10時間ぐらい勉強に充てているケースが多いと言われています。
日本の大学に通う学生の平均勉強時間は、1日平均約50分程度だといったデータが発表されています。
出典:Liberty English Academy|日本の大学とアメリカの大学で学習に拘束される時間
学業の厳しさゆえに退学者も一定数いる
海外大学を退学した話はあまりネットでは見ることはありませんが、一定層退学者はいます。たとえばカナダの名門大学UBCの卒業率は約84%とされています。 これは、学生の約16%が退学または卒業しないことを示しています。
尚、日本の大学は、文部科学省の「令和5年度 学生の中途退学者・休学者数の調査結果」によれば、2023年度の大学中退者数は56,710人で、学生全体に占める割合は2.10%です。
出典:
・みんなの留学部|ブリティッシュコロンビア大学の入学・卒業について
卒業しても必ずしも現地就職できるわけではない
海外の大学を出ても、労働ビザや就職競争の関係で、現地で働ける保証はありません。たとえばHarvard Business School(ハーバード大学の経営大学院)の2024年MBA卒業生の23%が卒業3か月後も就職活動中で、前年の20%から増加し、2022年の10%の2倍以上になったというデータもあります。Wharton、Stanford、NYU Sternなど他のトップ校でも就職率が低下し、過去最低水準に達しています。
出典:Business Standard|No surety of a good job even you study at the Harvard Business School
✅日本の大学のメリット

自由な時間が多く、課外活動に専念できる
バイト、サークル、インターン、留学など、自分の好きなことに時間を使いやすいです。海外大学正規留学をせずとも、ワーキングホリデーで休学したり交換留学制度を利用するなどして海外留学し、日本の大学に戻って卒業することが比較的可能です。学費が比較的安い
国公立なら年間50万円〜、私立でも海外の大学よりコストが低く、奨学金も充実しています。卒業しやすい
海外大学に比べて卒業のハードルが低く、基本的に4年間で卒業できます。 ※先述のとおり、日本の大学中退者数(2023年度)は56,710人で、学生全体に占める割合は2.10%です。❌ 日本の大学のデメリット
勉強しなくても卒業できる環境が多い
授業を受けるだけで単位が取れることもあり、学びの意識が低い学生が海外大学に比べて多いです。また、講義中心で、海外のようなディスカッション・プレゼンの機会が少なく、発言力が鍛えられにくいです。
グローバルな環境が少ない
語学系の学部でない限り英語を話す機会がほぼないため英語力は大学ではあまり身につきません。
学歴フィルターが強い
大手企業の採用では学歴が重視されることが多く、どの大学に入るかが重要になります。そのため大学受験が重要になります。
研究環境や設備が海外の上位大学に比べると劣る
特に理系分野では、資金不足や研究施設の充実度が海外の大学に比べて弱いことが多いです。文部科学省によると、日本の国立大学では、老朽化した研究施設や閉鎖的な研究環境が、研究分野間の融合やイノベーションを妨げていることが問題として挙げられています。
海外大学と日本の大学、どちらがいいの?
海外大学が向いているのはこんなタイプ
✅ Aさんの場合:新しい環境で挑戦したい!
Aさんは好奇心旺盛で、新しいことに積極的に挑戦するタイプ。将来は国際的な仕事に就きたいと考えています。英語力を伸ばし、ディスカッションやプレゼンテーションを通じて実践的に学びたいなら、海外大学がぴったり!
✅ Bさんの場合:研究や専門分野を深く学びたい!
Bさんは理系志望で、最先端の研究に関わりたいと考えています。海外のトップ大学は資金や設備が充実しており、世界中の優秀な研究者と学ぶチャンスがあります。高度な研究環境を求めるなら、海外大学は大きな選択肢!
日本の大学が向いているのはこんなタイプ
✅ Cさんの場合:バイトやサークルを楽しみながら、ゆとりを持って学びたい!
Cさんは勉強だけでなく、サークルやアルバイト、インターンなど、大学生活全体を楽しみたいタイプ。日本の大学は比較的自由な時間が多く、自分のペースで成長することができます。留学の機会もあるため、日本の大学で学びながら海外経験を積むのもアリ!
✅ Dさんの場合:大学在学中に起業を考えている!
Dさんは、大学時代に起業を考えており、実際にビジネスを立ち上げたいという強い意志を持っています。日本の大学は授業の負担が比較的軽いため、起業準備やビジネスの実践に時間を割きやすいのが特徴。また、日本のスタートアップ支援や資金調達の仕組みを活用しやすい環境も整っているため、ビジネスを軌道に乗せるチャンスも広がります。
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まとめ
海外大学と日本の大学、それぞれにメリット・デメリットがあるため、一概にどちらが良いとは言えません。実践的な学びや国際的な環境を求めるなら海外、バランスの取れた学生生活を送りながら将来の選択肢を広げたいなら日本が向いているかもしれません。
大切なのは、お子さんの性格や目標に合った環境を選ぶことです。大学進学は人生の大きな決断ですが、最終的にどこで学ぶとしても、その環境を活かすのは本人次第。親としては、子どもが自分らしく成長できるよう、選択肢を広げるサポートをしていきたいですね。
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