日本の教育費はここまで高い！海外留学と私立進学、どちらが“本当の投資”なのか？

10月 28, 2025

はじめに：「子ども1人を大学卒業まで育てるのに、いくら必要かご存じですか？」

最近、保護者の方からこんな声をよく聞きます。
「子どもの将来に備えているけれど、教育費のことが漠然としていて不安」
「国内の私立に進ませるつもりだけど、海外留学も気になる…でも金額が大きすぎて躊躇している」

実は、文部科学省や各種統計によると、 日本の教育費は世界的にも高い水準 で、進路によっては 3,000万円〜5,000万円以上(塾・習い事費用込み) かかることも珍しくありません。その金額、家が1軒買えるレベルです。

本記事では、幼児教育〜大学までにかかる教育費のリアルな数字と、近年注目されている「海外留学」という選択肢を、”投資”という観点から わかりやすく解説します。

日本の教育費、実はここまでかかる（幼稚園〜大学まで）

まずは数字から見ていきましょう。「普通に進学したらどれくらいかかるのか」を押さえておくことが、選択肢を検討する第一歩です。

幼児教育（幼稚園・保育所など）

認可保育所：年間およそ 4 万円〜20 万円
私立幼稚園：年間およそ 40 万円〜360 万円

小学校

公立：年間およそ 72 万円〜
私立：年間およそ 660 万円〜

中学校（中学受験をする場合）

公立：年間およそ 57 万円〜
私立：年間およそ 300 万円〜

高校（高校受験・進学先別）

公立：年間およそ 105 万円〜
私立：年間およそ 240 万円〜

大学（大学受験・学部別）

国公立大学（4年制）：総額学費のみ約243万円〜
私立大学文系：総額学費のみ約400万円〜
私立大学理系：総額学費のみ約550万円〜
私立大学医学部など：総額学費のみ約2,000万円〜

（※参考値です。地域・校種・専攻によって大きな幅があります）

総合すると…

幼稚園〜大学すべて公立で進学した場合：約 1,000万円前後
小学校〜大学までをすべて私立で進学した場合：約 3,000〜5,000万円超
医学部等＋私立という選択なら約 7,000万円以上 にも

このように、教育費として支払う金額自体が既に「大きな投資」であるということが見えてきます。

参照：文部科学省学習費調査

だからこそ「投資としての教育」を考える時代

「高額だから…」と目をそらすのではなく、支払った先にどれだけのリターン（将来の選択肢・収入・キャリア）があるかを考えることが重要です。

ここから、「国内私立進学」と「海外留学」、それぞれが持つ“投資としての意味”を比較していきます。

海外留学という選択肢：国内進学とどう違うのか？

理由①：学費が日本より安め・あるいは価値が高い国もある

海外と聞くと「学費が高い」と思われがちですが、国・地域によっては「学費＋寮費・生活費込み」で、国内私立と同等かそれ以下、というケースも出ています。例として、カナダ・オーストラリア・北欧など。

理由②：学歴だけではなく「英語力＋国際力」が付加される

国内の私立に通うことで得られるのは「日本国内での学歴・経験」。
海外留学ではそれに加え、

英語を使える実践力
多文化・異文化を理解・対応できる力
世界中の人とのネットワーク
が得られることが大きな違いです。

理由③：将来のキャリアと収入の幅が大きく広がる可能性

例として、大学卒業者は高卒者に比べて年収が平均＋54％というデータがあります。また、留学経験者は「＋2〜5％」「長期留学では＋10％以上」の賃金プレミアムを得るという研究結果も。
これに加え、外資系企業・グローバルポジション・海外就職といった進路が視野に入れば、「投資回収」の可能性は非常に上がります。

「私立進学」と「海外留学」、数字でざっくり比較

項目	日本の私立進学（モデル）	海外留学（モデル）
総費用（学費＋生活費）	約1,000万〜3,000万円以上	約1,600万円前後（国・制度による）
得られるもの	国内学歴＋国内ネットワーク	世界基準学歴＋英語＋国際経験＋国外ネットワーク
進路の範囲	国内就職・国内キャリア中心	海外就職・国際企業・多拠点キャリアも選択可
投資回収の可能性	安定しつつも上限あり	高リターンだが戦略・準備が必要

同じ金額をかけるなら、単に「国内ブランドを追う」よりも、「世界で通用する力を身につける」方が合理的という考え方が、今、急速に広まっています。

参照：トビタテ！留学JAPAN留学準備ガイド
　　　 ICEF Monitor：国際留学生の「学費および生活費」データおよび分析

今、考えるべき３つのポイント

費用対効果（ROI）を意識すること
　ただ「いい大学に入れる」ことだけを目指すのではなく、「その先どんなキャリアが待っていて、それに投資費用が見合うか」を考える。
学びの内容・場の価値を見極めること
　教育の場（国内／海外）によって、得られる経験やスキルは大きく異なります。特に英語＋異文化適応力は、「これからの時代の無形資産」です。
“選択肢の幅”を持たせること
　進学・就職・居住地・キャリアスタイル、これらすべての可能性を広げる教育が、将来の変化に強い。