「留学中の子供の事が心配」、「子供を留学に行かせたいけど、海外で危ない目に遭わないか不安」など、子供を海外へ送り出す親御様の不安と苦労は、計り知れない物だと思います。
その一方で、留学で得られるメリットは数多く、語学力は言わずもがな、お子様の将来の選択肢を大幅に広げることができるでしょう。
では、期待と不安の中、お子様の留学の成功のために、家族はどんなサポートをしたら良いのでしょうか?
この記事では、そんな親御様の不安を少しでも取り除く為に、よくある質問や相談をもとに、親としての心構えをQ&Aでお答えして行きます!
「留学したい」と言い出した子供に対し親としてどうリアクションすれば良いでしょう。
✔️まずは留学に興味を持ったきっかけ、期間、目的などについてたくさん話をして頂きたいと思います
SNSが普及する現代において、お子様が海外に興味を持つ事はごくごく自然な事です。まずは、「留学」という“チャレンジ“に興味を持ったお子さんの気持ちを大切にし、お子さんの可能性を広げる大きなチャンスとして捉えてみてください。
✔️留学するご本人に留学の下調べをさせることが大事です
漠然と留学したいと思っている場合も多いので、下調べをする過程を通じて、どこの国で何を学びたいかという目標が明確になって来ます。留学を成功させるために、下調べは最も重要な段階の一つと言えるでしょう。
✔️頭ごなしに否定や拒否をするのは我慢しましょう
本人の意思をじっくりと聞いてあげることが大切です。聞き流したり、保護者としての考えを説明しないまま拒否したりすると、反って「留学に行く」ことに固執し、その大変さや自分のするべきことを考える余地がなくなってしまいます。親子できちんと話し合い、お子さんの目標に向けてできることを一緒に考えてあげて頂きたいと思います。
留学エージェント選びで重要なポイントは?
たくさんある留学団体の中から、的確なエージェントを選ぶのは、留学を成功させるための最初の関門とも言えるでしょう。一見同じような留学プログラムでも、詳しく調べるとかなり違いがあります。
ポイントをいくつかに絞り、どのような組織団体か、応募の制限や条件、必要書類、費用、スタッフの対応、注意事項など表記の明確さ、などが参考になるのではないでしょうか。
✔️実際にその留学団体とコンタクトを取ることが大事です
まずは、その企業のウェブページ、SNSなどをチェックすることで、エージェントの雰囲気や、受けられるサービスの概要を大まかに把握できると思います。その後に説明会に参加、または個別カウンセリングを受けると、より細かい情報を得ることができるでしょう。
✔️サポート内容が明確かどうかも重要なポイント
お子さんを送り出すには、保護者の不安は多岐にわたると思います。費用だけにとらわれず、実際に問題が起きたときにどのように対処してくれるのか?サポート内容を明確にしてくれるエージェントを見つけましょう。
留学エージェント選びのコツについて、詳しくはこちらの記事をご参照ください。
カウンセリングをスムーズにするために、事前に何を明確にしておくべき?
✔️希望国、留学期間、出発時期、主な目的、予算などが決まっているとスムーズです
何かを明確にしていかなければならないということはありません。「まだ何も決まってないから相談したい」という方も多く訪れます。カウンセラーは、相談者がより明確な留学のビジョンを持てるように、様々な情報を提供しながら話を進めて行きます。
✔️「なぜ留学したいのか」「どんな留学を希望しているか」を考えておきましょう
この時点である程度の留学像ができていると、より詳しい説明を引き出しやすくなります。希望や、不安な点、疑問点などをあらかじめご自身で整理し、聞きたい事項を箇条書きなどで持っておくと、より有意義なカウンセリングができるでしょう。
留学中の子供から「友達ができない」「ホームシック」などの悩みを相談されたら?
✔️まずは、お子様の話をじっくり聞いて受け止めてあげてください
留学では環境が変わり、思い描いていた通りに事が進まなかったりする事も多く、不安やストレスを抱えているはずです。まずはじっくり話を聞き、その上で、自分ではどうしようもできないことを思い悩むのではなく、自分が今できることに力を注ぐようアドバイスしてあげてください。例えば、何もする事がない時間がたくさんあると、日本の家族や友達のことを考える時間も増え、「ホームシック」にかかりやすくなります。アクティビティに積極的に参加するなどして、余計なことを考える暇なく日々忙しくしているうちに友達の輪も広がり、現地での生活のペースが掴めてくるでしょう。
✔️最初初から友達ができないのは当たり前。焦らなくて大丈夫です。
今では人前で堂々とスピーチをしたり、いろいろな活動に参加したりと、たくましい多くの卒業生も、最初の2〜3週間は友達作りに苦労し、辛かったと言います。しかし、この辛い時期を通して、自分から積極的に話しかけたり、どうしたら良いコミュニケーションを築けるのかを模索し、自力で乗り越えた先に、成長があり、自分なりのコミュニケーション能力を磨くことができるのです。
✔️一緒になっておろおろしたり、大げさに反応するのはNGです
学生の中には、保護者に打ち明けたことで気持ちを切り替えて、自分自身で対応していく子がかなりの割合でいます。一つ一つに大げさに反応したり、一緒になっておろおろするのではなく、「頑張っていること、寂しい気持ちを理解しているよ」ということをお子様に伝えるようにすると、お子様なりに明日から頑張ろうという気力が湧いてくると思います。
ホームステイの不満を相談されたら?
✔️過度な我慢は禁物。話し合いの場を持つようアドバイスしてあげてください。
不満の内容にもよりますが、基本的には自分の気持ちや考えを、正直かつ丁寧にホストファミリーに伝え、積極的に話し合いの場を持つようにアドバイスしてあげてください。日本人の生徒は「自分さえ我慢すれば」「こんなこと言ったら悪いんじゃないか」と考える傾向にあります。また、気持ちや状況を察してわかってほしいというのは、日本人的な発想であり、海外でのコミュニケーショントラブルの原因の多くがここにあります。変な我慢をするよりも、ストレートに話し合う方が問題解決につながります。そして愚痴程度のことであれば、保護者に話すことで発散させてあげましょう。
✔️ホストファミリーの生活スタイルを尊重する姿勢を持つことも大切です
交換留学に関して言えば、ホームステイ先はボランティアで受け入れをしてくださっているご家庭であることを忘れず、感謝の気持ちを持って生活をしてほしいと思います。「郷に入っては郷に従え」というように、基本的にはホストファミリーの生活スタイルを尊重する姿勢を持つ事が大切です。
✔️最終的には現地の問題は現地で解決しなければなりません
留学生はすぐ日本の保護者に助けを求めず、自分で解決の方法を探さなければなりません。留学生として、どんな環境にも順応できる柔軟性が求められます。妥協できる点と、どうしても改善してほしい点を考え、どうしたらお互いがいい環境で暮らせるのか、突破口を探ることが大切です。保護者としては、お子様がどのようなことに不満を感じているのか具体的に聞き、考えを整理する助けをしてあげると良いでしょう。
中にはお子様の力だけでは解決できないような問題もあるかもしれません。そんな時はサポートしてくれる現地のアドバイザーや国内担当者に相談すると良いでしょう。
留学中の子供との連絡頻度はどれくらいが良いのでしょうか?
✔️前もって約束事は決めておきましょう
連絡頻度についての約束事は決めておくほうがいいです。前もって定期的なコミュニケーションの頻度と手段を確認しましょう。例えば、「進捗を兼ねて二週間に一度は必ずLINEか電話をする」など、当面の約束を決めておくと、二週間連絡がなくても心配することがなくなります。そして、二週間に一度連絡が取れることで安否確認にもなります。
✔️過度な連絡は控えましょう
子供への連絡頻度を減らすことは、最初は難しいかもしれませんが、いつも家族のことで頭がいっぱいになるよりも、留学先での経験に時間を割き、たくさんの経験をすることの方が重要です。例えば、他の言語を習得しようとしているときは、母国語を使う頻度を減らして、学習している言語を使う機会を増やすことで、より大きな効果を挙げられます。
「毎日連絡しているのに返事がない」といった場合、「連絡が多すぎるので無視している。勉強に集中したい」というような理由で連絡がきちんと取れなくなっているケースがあります。連絡の頻度はお子様の負担にならないよう配慮し、必要な時にきちんと連絡が取れるようにしましょう。
子供の留学を成功させるために、親としてどんな心構えが必要でしょうか?
✔️お子様が全てのことを自分で責任を持って進めて行けるようサポートしてあげて欲しいと思います
留学先で自分のやることに責任をもって対処し、スムーズに生活するためには、準備段階から、本人が書くべき書類は本人に書かせるなど、責任を持って行動するサポートをしてあげてください。留学期間中、お子様が不満を訴えてくる事もあるでしょう。お子様の話だけを聞いて一喜一憂せずに、まずは現地の周りの人に相談するようにアドバイスしてあげてください。
✔️信用し、見守ってあげてください
留学を通じて、子どもが辛い状況に遭遇し、苦しむのをただ見守らなければならないのは、親にとっても我慢と覚悟の連続です。しかしながら、留学は子供が自立し大きく成長する機会となります。
泣きながら電話をかけてくるような時は、叱咤激励だけでなく、長所と短所を改めて気付かせてあげてください。長所や努力はしっかり誉め、努力が足りないとしたら何か、どこに弱さがあるのか、方向性を示すなど、保護者にしかできないアドバイスをして頂きたいと思います。
留学では自分の弱さや短所は身に沁みて感じるものです。親元を離れ、自分一人で海外で暮らすということは想像以上にストレスもあり、大変な事です。でもその苦労を成長の糧として頑張ろうとするお子様を理解し、常に応援しているという気持ちを持つことが必要です。また、なんでも親が先回りをしてしまうのではなく、自分で考え、行動することを習慣づけさせるといいでしょう。
まとめ
留学は親にとっても本人にとっても、視野を広め、新しい世界観に出会う絶好の機会です。留学で親子の絆はさらに強いものとなるでしょう。
留学中はお子様が自力で困難に立ち向かい成長できるよう、冷静に向き合い、信頼し、見守ってあげてください!
お子様の留学を成功させるために、全力で応援してあげましょう!